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苫米地英人博士のゴール設定論ー「現状の外側」に置かなければ人は死ぬ

「ゴールがない人間は死ぬ」。苫米地英人博士は、ラジオ番組のゲストという和やかな空気の中で、そう言い切りました。比喩ではありません。アメリカのリタイア後の平均寿命が18ヶ月であるという統計を引きながら、「夢(ドリーム)がない人間は物理的に死ぬ」と断言したのです。

この対談は、2008年12月に山﨑拓巳氏のFMラジオ「タクラジ」に苫米地英人博士がゲスト出演した際のものです。一見すると自己啓発の話に見えるかもしれません。しかし、その内容を丁寧に追っていくと、人間の認知構造、進化論、そして人類の存亡にまで至る壮大な考察が展開されていることに気づきます。

私がこの対談と出会ったとき、最も強烈に刺さったのは「ゴールの設定」という、一見すると手垢のついたテーマが、苫米地博士の手にかかるとまるで次元の異なる深さを帯びるということでした。本記事では、この対談の核心をMindset Designの視点から最深部まで掘り下げていきます。

対談の要点ーゴールなき人間が「死ぬ」構造的理由

苫米地博士がこの対談で最も伝えたかったことは、突き詰めると一つです。それは「ゴールを持たない人間は、生命としてすでに終わっている」という事実です。

博士は、投資銀行で年収15億円を稼ぎ、30代前半でリタイアしたアメリカのエリートたちの話を持ち出します。フロリダで悠々自適の生活を手に入れたはずの彼らの、リタイア後の平均寿命はわずか18ヶ月。年齢に関係なく、ゴールを達成してしまった人間、あるいはゴールの達成を「諦めてしまった」人間——そのどちらにも共通するのは「未来にドリームがない」という状態です。

逆にゴールがはっきりしている人は若いのだと博士は語ります。顔も若いし、気も抜けないし、白髪も入ってこない。博士自身が「自分を肩書きではなくドリームで見てほしい」と語ったのがとても印象的でした。博士のドリームは「世界から戦争と差別をなくすこと」だと言います。

ゴールがある人しか生命的に生きられないわけよ。

苫米地英人

この言葉は、自己啓発書でよく見る「目標を持ちましょう」という軽い提案とは質が全く異なります。人間の認知の構造、脳のフィルタリングシステム(RAS)、そしてスコトーマ(心理的盲点)の原理に裏打ちされた、科学的な事実の提示なのです。

なぜ「過去の記憶」が私たちの世界を支配しているのか

博士は、人間の脳のエネルギー問題から話を始めます。脳のフルポテンシャルを発揮するために必要な電力は、ある計算によると原子力発電所1基分。しかし私たちの消化器官は、そこまでのエネルギーを供給できません。ご飯を食べると疲れるくらい非効率なシステムなのです。

だから脳は、入ってくる情報の大半をフィルタリングしています。脳幹部にあるRAS(Reticular Activating System/網様体賦活系)が、100の情報のうち97をカットし、わずか3%ほどだけを意識に上げているのです。実際にはその3%すら使い切れていないと博士は言います。

そして問題の核心は、「何が重要か」をRASに教えているのが「過去の記憶」と「過去の価値観」であるということです。

  • 一度見た人の顔は、記憶で処理されるためもう二度と「本当の意味では」見ていない
  • 一度来た部屋は記憶で補完されるため、多少変化しても気づかない
  • 何が重要かという基準それ自体が、両親・先生・社会・テレビから刷り込まれた「外部入力」で形成されている

つまり、私たちが日々見ている世界は、(1)過去の記憶の投影であり、(2)自分が過去に「重要だ」と判断したものだけで構成されている。それ以外は文字通り「見えていない」のです。これがスコトーマ(心理的盲点)の原理です。

ゴールがない人の「今日」は「昨日のコピー」でしかない

では、ゴールがない人間はどうなるのでしょうか。博士の答えは明快です。「全部昨日の重要性で世界を見ている」。昨日の記憶と昨日までの重要性の判断で今日ができているのであれば、明日生きる理由がない——だからアメリカのリタイアした人たちは18ヶ月で死んでいるのです。

同じルーティンをこなしている日々——それは果たして「生きている」のでしょうか。博士の言葉は、まさにそういった無自覚の惰性に鋭い刃を向けてきます。

「自分で選んだゴール」と「選ばされたゴール」の違い

対談の中で、博士は自身がルー・タイスと共にPX2プログラムを開発した経緯を語ります。ルー・タイスとは、アメリカの自己啓発界の「親分」とも呼ばれる人物で、彼のプログラムは米軍やフォーチュン500の62%の企業で採用されてきました。

博士は、現在の社会には根本的な問題があると指摘します。それは「ゴールが本人ではなく、組織が選んでいる」ということです。企業研修であれば会社の売上目標がゴールになり、軍であれば戦争に勝つことがゴールになります。形式的には本人が同意しているかもしれませんが、博士の目から見れば「本人が選んだゴールとは思えない」のです。

PX2で博士が導入した革新的な一点は、まさにここです。「ゴールを本人に選ばせる」。言葉にすると当たり前のようですが、これが実践において極めて困難なのだと博士は語ります。

「自分のゴール」だと思っているものは本当に自分のものか

なぜ困難なのか。それは、私たちが「自分で選んだ」と信じているゴールさえもが、実は外部から刷り込まれたものである可能性が高いからです。

自分が選んでると思ってるゴールも他人から選ばされてる可能性は高いの。まず最初に親でしょ、それから幼稚園小学校中学高校の先生たちでしょ、で周囲の友達でしょ。

苫米地英人

博士はこう続けます。官僚になりたいと思う人は「どこかで公務員はすごい」と聞いたから。お笑いタレントになりたいと思う人はテレビで芸人のキラキラした姿を見たから。でもそれは、楽屋でいじめられている芸人の姿を見ているわけではない。つまり、私たちの「なりたい自分」も、外部情報というフィルターの中から選ばれているに過ぎないのです。

この構造を理解すると、なぜ多くの人が「夢を叶えたはずなのに満たされない」と感じるのかが説明できます。叶えた夢がそもそも「自分のもの」ではなかったからです。他人から植え付けられたゴールの達成は、他人のゲームをクリアしただけであって、自分の生命を本質的に燃やすことにはならないのです。

「現状の外側」というたった一つの条件

では、真のゴールをどうやって見つけるのか。博士がルー・タイスから「認知の専門家なんだからやってみろ」と任された課題の答えは、驚くほどシンプルなものでした。

現状では達成できない何らかの構造的な障害(バリア)があるっていう条件ね。

苫米地英人

たったこの一つの条件を既存のシステムに入れるだけで済む——博士はそう悟ったのです。ゴール自体は、最初は過去の価値観の中から選んで構わない。しかし、そのゴールには「今の自分では構造的に達成できない何らかのバリアが存在する」という条件が付いている必要があるのです。

博士は分かりやすい例を挙げます。三菱東京UFJ銀行の社員が三井住友銀行の頭取になろうと思ったら、退職しなければならない。そこには労働契約という構造的な障害がある。このように、何らかの構造的な変更をしない限り達成できないという条件が重要なのです。

コンフォートゾーンを「ずらす」連鎖反応

現状の外側にゴールを置くと、何が起きるのか。博士はこれを「コンフォートゾーンのシフト」として解明します。

今の三菱の社員が三井住友の頭取になるというゴールを持つと、「三菱に通う」という心地よさを変えなければなりません。それは自分のコンフォートゾーン(心地よい状態)を変えることであり、過去の出来事に対する評価を変えることであり、重要性の関数を書き換えることです。

すると何が起きるか。スコトーマ(盲点)が外れるのです。今まで見えなかったものが見え始める。すると新しい本物のゴールが見えてくる可能性が高まります。そしてまた新しいゴールに向けてコンフォートゾーンを作り、またずれて——この連鎖を何度か繰り返しているうちに、元々の価値観(バリューシステム)の中にはなかった「本物のゴール」が見つかる可能性がある、と博士は説きます。

スコトーマの原理ー年収500万の人と年収90億の人が見ている世界

博士は、スコトーマの原理をさらに具体的な例で解き明かします。年収500万円の人と年収90億円の若い社長が、同じ東京に住み、同じコンビニで食事をし、同じテレビを観ている。物理的な環境は全く同じです。しかし見えているものはまるで違うのです。

年収90億円の感覚がコンフォートゾーンになっている人には、15億の稼ぎ方が目の前に見えている。しかし年収500万円がコンフォートゾーンの人には、500万の稼ぎ方しか見えず、目の前にある40億のビジネスチャンスは存在すら認識できないのです。

博士はBMWの例も紹介します。友人がBMW 1シリーズに興味を持った瞬間、突然「街中にBMWが増えた」と感じるようになった。もちろんBMWは増えていません。重要だと思った瞬間に、スコトーマが外れて見え始めただけです。妊娠した奥さんを持つ旦那さんが突然街中に妊婦が溢れていることに気づく——まさに同じ原理です。

引き寄せの法則って一時期はやったでしょ。引き寄せたんじゃないの。目の前にあるわけ。ただし目の前にあるんだけど、それを重要だと思う目を持てないから、存在さえ見えない。

苫米地英人

この指摘は、いわゆる「引き寄せの法則」の本質を見事に言い当てています。引き寄せているのではなく、もともとそこにあったものが見えるようになっただけ。しかしそれを「重要だ」と認識する目がなければ、永遠に存在しないも同然なのです。そしてその「目」を開くのが、現状の外側のゴール設定なのです。

「過去の最適化」が人類を滅亡に導くという警告

ここで博士の話は、個人の成功論をはるかに超えた次元に到達します。

博士は、ダーウィンの進化論に異を唱えます。フィンチのくちばしが餌を取りやすい形に変わったこと——それは過去の最適化であって「進化」ではない。本当の進化とは、水中にいる魚がエラ呼吸しかできないのに、なぜか陸に上がったこと。それは最適化では説明できない。

ある魚が「俺は陸に上がるぜ」って決心したわけ。上がりたくなったんだよ。意思の力で変わったわけ。

苫米地英人

博士は、過去の最適化は「奴隷になる道」であり「人類を滅亡に導く道」だと警告します。過去の価値観で最適なゴールを選び続けると、結局は現状の延長線上にしか進めません。それが国家レベルで行われると戦争になり、地球規模で行われると温暖化を加速させるのです。

この「過去の最適化=滅亡」という洞察は、個人のゴール設定の話がなぜ人類全体の存亡に直結するのかを鮮やかに示しています。一人ひとりが過去の価値観に縛られたゴールしか持てないとき、人類全体としても過去の最適化の延長でしか進めない。環境を変えるのではなく、自分の側を変えなければならない。それこそがコンフォートゾーンを変えるということであり、苫米地メソッドの核心なのです。

ホメオスタシスを「味方につける」逆転の発想

ここで博士は、ホメオスタシス(恒常性維持機能)について語ります。ホメオスタシスとは、生体が現在の状態を維持しようとする力のことです。私たちの脳はこのホメオスタシスによって安全な最適化の中に留まるよう制御されています。明日も「きっと昨日と同じ」ように延長されるのは、このホメオスタシスの機能です。

しかし博士の教えの真髄は、このホメオスタシスを「逆手に取る」ことにあります。現状の最適化ではないゴールを一つ見つけ出し、そのゴールの方にコンフォートゾーンを設定する。すると、ホメオスタシスが「そっち」に向かって生体を引っ張ってくれるのです。

博士はエアコンの例を用いて説明します。エアコンを24°Cに設定したとき、26°Cになると冷房が入り、22°Cになると暖房が入る。この「幅」がコンフォートゾーンです。もしこのコンフォートゾーンをゴール側にずらせば、現状にいること自体が「暑すぎる・寒すぎる」状態になり、ホメオスタシスが自動的にゴール側へのスイッチを入れてくれるのです。

だから博士は「やる気のスイッチ」について、こう説きます。コンフォートゾーンの中にいる限りやる気もなにもない——それは当たり前のことでしかないのです。朝起きてトイレに行くことを「やる気がある」とは言わないでしょう。やる気のスイッチが入るのは、コンフォートゾーンから外れたとき。そしてそれは「努力」ではなく、エアコンが冷房を入れるのと同じように自然に起きることなのです。

「昨日のやる気が今日続かない」理由とオートパイロット

対談の中で山﨑氏が「昨日のやる気がなぜ今日に続かないのか」と問いかけます。博士の回答は明快でした。

人間にはオートパイロットシステム(自動操縦装置)があります。クルーザーの自動操縦を八丈島に設定したとしましょう。途中で「今日は横浜に寄ろう」と思って舵を切っても、お茶をしている間にまた八丈島に向かって自動的に戻っている——これがオートパイロットの仕組みです。

ほとんどの人のオートパイロットのゴールは「現状維持」に設定されています。三菱銀行の社員が頭取になるというのは一見ゴールのように見えますが、現状の延長線上にある以上、無意識にとっては「構造的に可能」であり、つまり現状の先なのです。確率論的には不可能に近くても、無意識は確率を認識できないため、「イヤな自分の変化なし」で到達できると判断してしまいます。

だからこそ昨日のやる気は今日消えるのです。横浜に寄りたいという一時的なやる気(コンフォートゾーンからのずれ)は、オートパイロットが元のゴール(現状維持)に引き戻してしまう。これを変えるには、オートパイロットのゴール設定そのものを「現状の外側」に書き換えるしかないのです。

ゲシュタルトの崩壊とエフィカシーの構築

博士は、ゴール設定の具体的な方法についても語ります。もし「年収1億円になる」というゴールを設定したのであれば、財布の中には200万円入っているイメージを持ち、着ている服はグッチで、鞄はルイ・ヴィトン——そういう「年収1億円の人間」としてのコンフォートゾーンを自分の中に構築するのです。

しかしここで重要なのは、現実とのギャップです。年収500万円の人間がルイ・ヴィトンの財布に200万円入っていると想像する——それは現状の自分には明らかに違和感がある。博士はこの違和感を「ゲシュタルトの崩壊」「認知的不協和(コグニティブ・ディソナンス)」と呼びます。

認知的不協和が起きたとき、解決の方法は二つしかありません。一つは年収500万円のゲシュタルト(安定した認知の枠組み)に戻ること。もう一つは、年収1億円で財布に200万円入っているゲシュタルトに移行すること。ここで前者に戻ってはならないのです。

博士はユーモアを交えてこう語ります。ルイ・ヴィトンの財布を開けて1万円しか入っていなかったら「泥棒!」と叫ばなければならない。「やっぱり俺は年収500万円だった」と思ったらアウト——コンフォートゾーンが元に戻ってしまうからです。

そして博士は、この状態を1週間、3ヶ月、半年と維持できれば、「本当に200万円を財布に入れる方法」が見えてくると断言します。なぜなら街中には年収5,000万円、1億円の人がすでにいるのです。見えていないだけなのです。ゴールのコンフォートゾーンが変わった瞬間に、その人たちの稼ぎ方が見えるようになる——スコトーマが外れるから。

エフィカシーとアファメーションの実践

博士はさらに、自己能力の評価(エフィカシー)とアファメーションについて語ります。

親から「ダメね」と言われた子供は、頭の中でそれを繰り返すたびに、実際にダメな体験を重ねたのと同じ効果が生じます。自己評価(エフィカシー)はどんどん下がっていく。逆に「俺はすごいやつだ」「俺はこんなことができるんだ」と口の中で繰り返せば、それは素晴らしい体験を何度も実体験したのと同じ効果をもたらすのです。

これを心理学用語でアファメーションと呼びます。「すでに達成している自分」を現在進行系で言葉にすること。これによってコンフォートゾーンがゴール側に書き換わり、スコトーマが外れ、達成の仕方が見えてきます。そして無意識のホメオスタシスが自動的にそこに連れて行ってくれるのです。

Mindset Design的洞察ー「ゴール」とは自分の命をどこに向けるかの宣言

苫米地博士のゴール設定論を一通り追いかけた上で、Mindset Designとして最深部まで潜ってみたいと思います。

博士が語っていることの核心は、私たちが思っている以上にシンプルです。「注意=命」——つまりあなたが何に注意を向けるかが、あなたの命そのもの。ゴールがないということは、注意の向け先がないということであり、命の使い道がないということです。だから死ぬのです。物理的に。

逆に言えば、ゴールを設定するとは「自分の命をどこに向けるかを宣言する」ということです。その宣言によって、RASのフィルターが書き換わり、スコトーマが外れ、これまで見えなかった世界が開けてくる。ホメオスタシスが味方につき、努力感なくゴールに向かって自然に動き出す。

しかし、ここで最も重要なのは博士のこの指摘です。「ゴールは過去の価値観から選んでもいい。ただし、現状の自分では構造的に達成できないバリアがあること」。この「構造的なバリア」という条件が、過去の最適化の牢獄から脱出するための鍵なのです。

最初に選んだゴールは、おそらく完全に純粋な自分のゴールではないでしょう。両親や先生や社会の価値観が混ざっているはずです。しかしそれでも構わない。現状の外側に一歩踏み出すことで、コンフォートゾーンがずれ、スコトーマが外れ、新しい世界が見え始める。そこにまた新しいゴールが現れる。その繰り返しの中で、いつしか自分の本物のゴール——外から植え付けられたものではない、自分の奥底から湧き上がるゴール——が見つかる可能性がある。

これは、人間の「進化」そのものの過程ではないでしょうか。魚が陸に上がったように、過去の最適化を超えて、まだ見ぬ世界に足を踏み出す。根性で。意思の力で。博士が「進化とはダーウィンのいう適者生存ではなく、意思の力で起きるものだ」と言い切ったのは、まさにこのゴール設定の本質を語っていたのです。

結論とネクストアクションー今日から始められるゴール設定の第一歩

苫米地博士がこの対談の最後に語ったことは、驚くほど具体的で、今日この瞬間から始められるものです。

  • 本当に自分がなりたいものを1つ考える:プライミング(呼び水)なので、最初は過去の価値観の中から選んでも構いません。ただし「誰々みたいになりたい」はNG。あくまでも「自分が」なりたいものです。
  • そのゴールには「今の自分では構造的に達成できない障害」があることを確認する:これが現状の外側にいる条件です。達成方法が見えないことを、不安ではなくサインとして受け止めてください。
  • そのゴールを達成した自分の「あるべき現在の姿」をイメージする:5年後に達成しているのであれば、今どういう自分でなければならないか。それを具体的に想像し、すでにそうなっている自分だと感じてください。
  • 「すでに達成できる自分だ」ということを現在進行系で口に出して繰り返す(アファメーション):声に出すことで、一度の言語化が一度の疑似体験として脳に刻まれます。何度も繰り返すことで、コンフォートゾーンがゴール側に書き換わっていきます。

博士はこう言いました。「これをやると本当になる」と。しかしそれは、魔法ではありません。脳のRASが書き換わり、スコトーマが外れ、今まで見えなかった達成方法が見え始め、ホメオスタシスが自動的にそこに連れて行ってくれるという、認知科学に基づいた構造的な変化なのです。

そして博士が最も伝えたかったこと——それは個人のゴール設定が、実は人類全体の未来を左右するという壮大な真実です。過去の最適化を繰り返す限り、一個人は奴隷のままであり、人類は滅亡への道を進み続ける。しかし、一人ひとりが自分のゴールを自分で選び、現状の外側に足を踏み出すことこそが、個人の自己実現であると同時に、人類が滅亡しない唯一の道でもあるのです。

あなたの「現状の外側のゴール」は何ですか。今日この瞬間から、その問いに向き合うことが、あなた自身の進化の始まりです。魚が陸に上がったように、あなたの中にも、まだ見ぬ世界に踏み出す力がすでに備わっています。

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